2021年5月21:二十四節気の一つ『小満(しょうまん)』と『蛍の見頃予想』
二十四節気の一つである小満は、立夏から数えて15日目に当たります。太陽の黄経(黄道の一点と春分点とがつくる角度)は60度。
「万物が成長して地に満ちはじめる」という意味で、木々が若葉に覆われ青々しく万物の成長する頃で、やや汗ばむような陽気が感じられます。
この時期の緑を見て今も鮮やかに思い出すのは、大人になってから訪れた四万十の蛍の里のこと。
(画像出典:https://jp.zekkeijapan.com/article/index/13/)
地元の方に「秘密の場所に連れて行ってあげる」と言われ、山の奥に入っていきました。真っ暗の中で、水がゴーっと流れている音だけが聴こえます。見るとそこには、10メートルくらいの幅の川があり、緑が生い茂っています。しばらくすると、黄色い光がフワーっと目の前に広がりました。それは、数え切れない程の蛍の光…!
手を伸ばせば届く距離に興奮したのを思い出します。
(画像出典:https://weathernews.jp/s/topics/202006/030215/)
1600年程前、揚子江流域を中心に中国南部を支配した東晋の政治家、車胤(しゃいん)は若い頃、家が貧しくて灯油が買えなかったので、蛍の光で本を読んだと言われています。車胤の生まれた今の福建省には窓蛍という体調2センチ以上もある蛍がいたそうです。その名の通り胸に透明な窓があり、明るく強い光を発するのだとか。
窓蛍のいない日本では、実際の明るさとしては書を読むまではいかなかったようですが、蛍の光で女人の姿を照らし見ようとした者が物語の中にも登場します。その名も光源氏!
(画像出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/源氏物語 )
若くして亡くなった夕顔の忘れ形見である玉鬘を娘と称して屋敷に迎え入れますが、娘に対する想いを抑えきれず…!玉鬘は源氏の手から逃れたい一心で、その弟の蛍の宮に想いを寄せ、五月雨の降る夜部屋に招き入れます。すると源氏は、玉鬘の姿が宮にほの見えるようにと、たくさんの蛍を対面の場に放ったのです(『源氏物語』蛍の巻)。
今年の蛍は、例年並み~早い予想で、関東甲信越は今が見頃のようです。
ほたるの見頃予想・ホタルの観賞スポット【2021】
-ウェザーニュース (weathernews.jp)
自然界に生かされていること、命に感謝をしながら、この時期を楽しみたいと思います♪
徒然なるままに書き連ねました。最後までお目通し頂き、有難うございます。
ユウキアユミワールドアカデミー
校長 由結あゆ美