“特別な夏至”を迎える日本/夏越(なごし)の大祓(2021年6月21日)
2021年6月21日は夏至です。夏至は二十四節気の一つ。一年で昼の時間が最も長くなります。太陽の黄経は90度。北極圏では太陽が沈まず、南極圏では太陽が現れない日です。
特に今年の夏至は特別で、日本、特に沖縄において、6月21日12時31分、ちょうど太陽が南中するタイミングで夏至点を迎えます。
つまり、今年の夏至点において、地球上でその瞬間、沖縄よりも太陽のエネルギーが強く当たる陸地はないということ。過去30年にわたり、夏至点のほとんどを夜半球で迎えていた日本では非常に珍しい事象なのだとか。
地域によって行われる時期が異なる所もありますが、日本人は古くから夏至の時期に、「夏越(なごし)の大祓」を行なってきました。この時期に一年の上半期の罪汚れをはらうことができると言われています。
画像元:『ざ 京都』ポータルサイト
「※大祓について:
大祓は、我々日本人の伝統的な考え方に基づくもので、常に清らかな気持ちで日々の生活にいそしむよう、自らの心身の穢れ、そのほか、災厄の原因となる諸々の罪・過ちを祓い清めることを目的としています。
この行事は、記紀神話に見られる伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の禊祓(みそぎはらい)を起源とし、宮中においても、古くから大祓がおこなわれてきました。中世以降、各神社で年中行事の一つとして普及し、現在では多くの神社の恒例式となっています。
年に二度おこなわれ、六月の大祓を夏越(なごし)の祓と呼びます。大祓詞を唱え、人形(ひとがた)(人の形に切った白紙)などを用いて、身についた半年間の穢れを祓い、無病息災を祈るため、茅や藁を束ねた茅の輪(ちのわ)を神前に立てて、これを三回くぐりながら「水無月の夏越の祓する人は千歳の命のぶというなり」と唱えます。また、十二月の大祓は年越の祓とも呼ばれ、新たな年を迎えるために心身を清める祓いです。」
(神社本庁ホームページより抜粋)
次に、この時期に食べるとよいと言われる食材について。
古くから冬至には南瓜(かぼちゃ)を食べる習慣がありますが、夏至の食べ物といえば、「冬瓜(とうがん)」です。でも”冬至の南瓜”ほどは有名ではないかもしれません。
その昔、「梅雨明けまでに田植えを終わらせないと不作になる」という言い伝えがあり、夏至の頃から半夏生(はんげしょう)までは、一般庶民は家族総出で田植えに精を出していたので、祭りごとをしている余裕がありませんでした。それで、夏至の食べ物は定着しなかったそうです。
冬瓜には“冬”という漢字が含まれていますが、れっきとした夏野菜。体内のナトリウムを輩出する作用があるカリウムが比較的多めです。カリウムは高血圧予防のほか、利尿作用によりむくみを改善する効果があると言われています。その他、心筋梗塞予防、脳梗塞予防、動脈硬化予防、ダイエットサポート・便秘予防・シミ予防・アンチエイジングなど、たくさんの効能があるのだとか。
最後までお目通し頂き、有難うございます。
この時期は夏至の太陽のパワーを意識するとともに、上半期の罪や穢れを祓い、自らを振り返る時間にしたいと思います。
ユウキアユミワールドアカデミー
校長 由結あゆ美